道具も、画法も、興味津々。
これからの、日本画を担う7人のアーティストが
セレネへ一堂に集う!
日本画を見る、知る、楽しみとは。
平成5年(1993年)、黒部峡谷の玄関口、宇奈月温泉に開館したセレネ美術館は「黒部峡谷の大自然を、絵画芸術を通して未来へ伝える」をコンセプトにしています。そしてこの趣旨に賛同いただいた7名の日本画家―平山郁夫、塩出英雄、福井爽人、田渕俊夫、竹内浩一、手塚雄二、宮廻正明―と協力して、黒部をテーマとする作品の創作を行ってきました。これまでに日本画27点が完成し、素描や下図34点とあわせて収蔵、展示しており、画家それぞれの視点で描かれた様々な黒部の魅力が美術館に結実しています。
また当館は、日本画の最新の息吹を伝えたいとの思いから、優れた現代日本画を紹介する企画展を開催してまいりました。開館30年を迎える令和5年(2023年)、ここから始まる新たな一歩として、1000年つづく日本画の未来を担う7名の画家たち―狩俣公介、川﨑麻央、鈴木恵麻、染谷香理、西岡悠妃、松岡 歩、三浦愛子―を紹介する展覧会「日本画の新星たち」を開催いたします。
本展によって、現代を生きる日本画に、きらめく7人の新星たちが込めたメッセージを、見て読んで受け取っていただきたいと思います。そして画家それぞれの生み出す世界と、作品が集うことによって現れる時代の風景をお楽しみいただければ幸いです。
出展画家
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川﨑麻央
1987年、島根県に生まれる。2017年、東京藝術大学大学院日本画博士課程を修了。2022年、再興第107回院展にて「音楽室は根の国」が日本美術院賞(大観賞)受賞。現在、日本美術院特待、東京藝術大学日本画テクニカルインストラクター。
《日の御綱》 2021年 -
鈴木恵麻
1999年、東京藝術大学大学院日本画修士課程を修了。2009年、再興第94回院展にて「風模様」が、奨励賞・天心記念茨城賞を受賞。2019年、再興第104回院展にて「未来航路」が、奨励賞受賞。現 在、日本美術院特待、尾道市立大学芸術文化学部美術学科准教授。
《裏窓》 2016年 -
狩俣公介
1978年、千葉県に生まれる。2007年、東京藝術大学大学院保存修復日本画博士課程を修了。2014年、パリ・ユネスコ本部『パリ・ユネスコ広島平和演奏会』にて作品展示。現在、日本美術院院友。
《走馬灯》 2022年 -
染谷香理
1977年、島根県に生まれる。2002年、東京藝術大学大学院保存修復修士課程を修了。2017年、再興第102回院展にて「瞬刻の戯」が、奨励賞受賞。 現在、日本美術院特待。
《巡》 2018年 -
西岡悠妃
1986年、東京都に生まれる。2014年、東京藝術大学大学院日本画修士課程を修了。2021年、再興第106回院展似て「サンサシオン」が、日本美術院賞(大観賞)受賞。現在、日本美術院特待、宝塚大学東京メディア芸術学芸術学部専任講師。
《花トバ》 2020年 -
松岡 歩
1978年、神奈川県に生まれる。2010年、東京藝術大学大学院日本画博士課程を修了。
2021年、画集『想いが生まれるとき』が求龍堂より刊行される。現在、日本美術院特待、東京藝術大学日本画助教。《恬性》 2011年 -
三浦愛子
1974、神奈川県に生まれる。2000年、東京藝術大学大学院日本画修士課程を修了。2013年、再興第98回院展にて「蜘蛛の巣」が、奨励賞受賞。現在、日本美術院特待。
《風向き》 2022年